ステイホームを魅力的にする自宅ワインの楽しみ方!
コロナ禍以降「ステイホーム」が推奨され、自宅でワインを飲む機会が増えたのではないでしょうか。
それならば、外食気分で、いえそれ以上に楽しく飲みたいですよね。
そこで今回は、自宅でおいしく楽しくワインを飲むコツをお伝えしてまいります。自宅だからこそできる楽しみ方も
お伝えしていきますので、最後まで読んでいただけるとうれしいです。
自宅ワインの楽しみ方
自宅でワインを楽しむためのポイントは、ワインの温度とグラス選び、合わせる料理にあります。
順に説明してまいります。
温度による味わいの違いを楽しむ
ワインは、種類により飲み頃の温度が違います。
目安をご紹介します。
ワインは、種類により飲み頃の温度が違います。
目安をご紹介します。
ワインの適温
ワインの種類 | 適温 |
スパークリングワイン | 4~8℃ |
甘口白ワイン | 4~8℃ |
辛口白ワイン | 6~12℃ |
ロゼ | 8~13℃ |
赤ワイン(ライトボディ) | 10~15℃ |
赤ワイン(ミディアムボディ) | 12~17℃ |
赤ワイン(フルボディ) | 15~20℃ |
ワインの適温には、それぞれに幅があることにお気づきでしょうか。
これは、同じ種類のワインでもタイプによって適温が違うということです。
軽い味わいのものは低め、しっかりしたものは高めの温度で飲むとおいしいとされています。
逆の見方をすると、同じワインでも温度を下げればシャープさが前面に出て、上げればふくよかに感じるのです。
ですから1本のワインでも、温度を変えることで様々な味を楽しめます。
ワインの温度を下げたいときは、氷水を張ったお鍋にワインのボトルをつけて、ボトルをクルクル回すと急激に冷えます。
ただし、氷水より上に出ている部分は冷えにくいので気を付けてください。
上げたいときは、ワインをグラスに入れて手で包むようにすると温まっていきます。
このように簡単に温度を変えられますので、いろいろ試してみてください。
グラス選びでワインの表情が変わる
ワインの面白さの一つが、グラスによって味わいが変わることです。
グラス選びを加えることで、ワインの楽しみ方の幅は大きく広がります。
グラスの種類
ワイン用のグラスは、細かく分けるととても多くの種類があります。
しかしここでは、大きく5つに分類して紹介します。
フルートグラス
スパークリングワイン用のグラスです。
縦に細長くなっていますので、炭酸が抜けにくく、立ち昇る気泡を見て楽しめるようになっています。
白ワイングラス
フレッシュ感を感じやすく、かつ温度が上がりにくいように、赤ワイン用と比べ一回りから二回り小さくなっています。
ふくよかなタイプの白ワインには、香りと味わいをしっかり楽しめるよう大ぶりなものを選ぶとよいでしょう。
ボルドーグラス
フランスのボルドー産赤ワインを代表とする、しっかりしたものを味わうためのものです。
形はチューリップ型で、香りをためる空間がたっぷりあり、口に流し込んだワインのコクを感じやすくなっています。
ブルゴーニュグラス
フランスのブルゴーニュ産など、華やかな香りの赤ワインを楽しめるようになっています。
丸く膨らんだバルーン型をしているので、香りをしっかりと閉じ込められます。
グラスの大きさに対して飲み口が小さくすぼまっているのは、繊細な味を楽しめるようにするためです。
万能型
白ワインでも、赤ワインでも楽しめるように両者の中間的な大きさ・形をしています。
自宅でワイングラスを何脚もそろえるのは大変という場合には、これ一つあればいろいろなワインに対応できますので便利です。
自宅だからできる料理とのマリアージュ
ワインと料理は切っても切れない関係です。
組み合わせをいろいろ試せるのが、自宅でワインを飲むメリットの一つです。
手料理で楽しむ
飲食店では用意してある料理しか選べませんが、自分で料理を作るなら、食材も味も自由です。
ですから、外食ではあまりしないような組み合わせがおすすめです。
たとえばお家での定番料理、焼肉や餃子、鍋物などはいかがでしょうか。
焼肉
お肉の部位や「タレ」の種類で組み合わせを変えるといろいろ楽しめます。
「牛カルビ」を通常のタレで食べるならしっかりした赤ワインと、レモンで食べる「タン塩」は白ワイン、「豚ロース」をポン酢で食べるのであれば軽めの赤ワインという具合に、いろいろ試してみるとおもしろいです。
餃子
餃子も、中の「あん」や「タレ」の組み合わせによって、相性のよいワインが変わってきます。
一般的な「肉餃子」を、オーソドックスな「しょうゆ、酢、ラー油」のタレや「味噌だれ」などで食べるなら、赤ワインがよいでしょう。
「エビ餃子」などの魚介系のものを、酢を中心としたサッパリしたタレと組み合わせると、白ワインがマッチします。
鍋物
お鍋も種類によって、ワインとの組み合わせを選ぶとよいでしょう。
「すき焼き」のような、お肉の旨味があってしっかりした味付けのものであれば、重めの赤ワインと引き立て合いますし、「水炊き」のような軽い味わいのものなら、白ワインがおいしく感じます。
お店ではワインと合わせないような料理こそ、自宅でワインと合わせてみてください。
もし、合わせるワインを決められないようであれば、幅広い料理との相性が良いスパークリングワインかロゼワインをおすすめします。
テイクアウトを利用する
最近ではテイクアウトできる料理の種類が増え、以前はお店でしか味わえなかったものが自宅でも味わえます。
せっかくですから、積極的に利用しましょう。
お店の料理に自分の好きなワインを合わせる、お家だからこそできるワインの楽しみ方です。
和洋中にこだわらず合わせる
自宅でワインを楽しむなら、一つの国・地域の料理に縛られる必要はありません。
洋食と和食を一緒に食卓に並べることもできるのです。
同じワインが、洋食・和食・中華でどういう相性を示すのか。
いろいろチャレンジしてみましょう。
自宅で楽しめるワインを選ぶ方法
ワインも料理も好きに選べるとなると、かえって難しいものです。
そこで、基本的なワインの選び方をいくつか紹介していきます。
先に飲みたいワインから決める
ワイン先行なら、このポイントで選ぶのがおすすめです。
色・種類で決める
色や種類は、気分で決めてしまいましょう。
気分によるワインの決め方はこちらです。
「今日は暑かったから、よく冷えて爽快感のあるワインを飲みたい」
⇒スパークリングワイン
「スッキリしていて、サッパリした料理に合うワインを飲みたい」
⇒白ワイン
「濃厚な料理と一緒にワインをじっくりと味わいたい」
⇒赤ワイン
「気持ち晴れやか!もっと気分を盛り上げたい」
⇒ロゼワイン
品種で決める
ここでは、代表的な品種5つを紹介します。
何を選んでよいのか迷ったときは、品種の特徴から選んでみましょう。
品種 | ワインの色 | 特徴 |
カベルネ・ソーヴィニョン | 赤 | 重くて渋い、しっかりめのワイン作りに多く使用されます。ヘビーな味わいを求めるならばおすすめの品種です。 |
ピノ・ノワール | 赤 | 華やかな香りとチャーミングな味わいが特徴。渋みが少なくライトな飲み口なので、軽めの赤ワインが飲みたいときにおすすめです。 |
メルロー | 赤 | 重すぎないフルボディの赤ワインになることが多いです。しっかりと果実味がありながらも渋さが控えめなので、飲み疲れをしづらいです。 |
シャルドネ | 白 | ニュートラルな味わいなので、好き嫌いが少ない品種です。多くの生産者が作っているので、奥が深い品種です。 |
ソーヴィニヨン・ブラン | 白 | 爽やかなイメージの品種。ただし、産地によって涼しさを感じるものから、トロピカルなニュアンスを持つものまで、幅の広さが特徴です。 |
料理に合わせてワインを選ぶ
肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワインというのが一般的です。
肉料理でも、赤身の肉で味付けもしっかりしたものにはフルボディ、豚や鶏肉で軽い味付けのものにはライトボディと、料理の味わいによって赤ワインの重さを変えるとよいでしょう。
魚料理も、サッパリしたものならスッキリと切れのある白ワインを、クリーム系のこってりした料理ならコクのある白ワインを選ぶと相性は良いはずです。
ただし、肉料理と白ワイン、魚料理と赤ワインが合うこともあります。
鶏肉は白ワインとの相性抜群ですし、魚料理でもトマトで煮込んだものなどは軽めの赤ワインとおいしく合わせられます。
そもそも、勝手気ままにできるのが自宅ワインのメリットですから、ルールに縛られる必要はないと思います。
失敗したらしたで、相性が悪い原因を追求するのも楽しいものです。
失敗を恐れず、いろいろとチャレンジしてみましょう。
買ってはいけない危険なワイン
自宅でワインを楽しむ際に一番気を付けなければいけないのは、不良品を買ってしまわないことです。
飲食店ならその場で交換してもらえますが、お家ではそうもいきませんので慎重にならざるを得ません。
不良ワインを買わないためのチェックポイントは、しっかり押さえておきましょう。
液面が下がっている
ワインは、元々ボトルの首のあたりまで中身が入っているものですが、それが肩のあたりまで液面が低くなっていたら注意しましょう。
輸送の途中などで温度が上がり、中のワインや空気が膨張して、ボトルとコルクのすきまからワインが吹き出してしまった可能性があるからです。
そのような高温下ではワインが劣化している可能性が高いので、手を出さないほうがよいでしょう。
キャップシールが回らない
キャップシールとは、ワインのボトルの口の部分を覆っているものです。
主にアルミ製と樹脂製があります。
この判別法が使えるのはアルミ製の場合のみとなります。
また、この方法は液面が下がるほどではない、少量の吹きこぼれを見抜く方法です。
通常、キャップシールとボトルの間には余裕があり、キャップシールを持ってボトルをひねると回転させることができます。
しかし液面が下がる場合同様、輸送中の温度変化でワインが吹きこぼれた場合は、ワインの糖分によってくっついてしまい、キャップシールが回らなくなるのです。
元から、回りにくいものもあるので、回らないから絶対ダメとはいえないのですが、キャップシールが回らないものは吹きこぼれの可能性があるワインといえます。
残念ながら、樹脂製のものは最初から回りにくいものが多いので、この判別法は使えません。
そもそもこんなお店は要注意
ワインの敵の代表格は、直射日光と高温です。
ですから、店内の直射日光が当たる場所や高温になる場所にワインを陳列しているお店では、ワインを買わないほうが無難です。
また、ワインボトルがほこりをかぶっているお店も要注意です。
通常お店に並べてある状態「常温で、蛍光灯などの光が当たり、ボトルが立っている」というのは、ワインにとってあまり好ましくありません。
短期間であれば見過ごすことができますが、長期になれば大きな問題です。
温度、湿度管理が行き届いたワインセラーに入っていれば別ですが、あまり良くない環境で、ほこりをかぶるほど長い時間陳列されていたワインは買わないでおきましょう。
翌日もワインをおいしく飲むための保存の仕方
「ワインは開けた日に飲み切ってしまわなければいけない」といわれます。
しかし、すべてのワインに当てはまるわけではないので、自分で飲むのであれば、気にしすぎる必要はないでしょう。
それでも、劣化はなるべく避けたいですから、以下の方法で保存しましょう。
保存方法
日常的に飲むクラスのワインを1日や2日保存するのであれば
・元のコルク栓を逆にして差しておく
・スクリューキャップなら元通りきちんと閉める
これで、冷蔵庫に入れておけば十分です。
もし、味の変化をもっと少なく抑えたいのであれば、保存用の器具類がいくつかあります。
ボトルから空気を抜き出すものや窒素ガスなどを注入して酸素を追い出すものなど、種類はさまざまです。
使ってみてよかったのは「アンチオックス」という商品です。
見た目はボトルの口にかぶせるゴムの栓なのですが、内側に装着された「カーボンフィルター」が酸素を吸着し、酸化を抑えてワインの劣化を遅らせます。
ただ口にかぶせるだけで簡単なのに、1週間前後ワインの味の変化に気づかないレベルでした。
このような器具が1つあると、より長くワインの味を楽しめますので、ワインを開けるハードルが下がります。
もし味が変わってしまったら
多少味が変わっても、不快に感じるほどでなければ飲んでも特に問題は生じません。
しかし、酢のような臭いや味がする場合には、飲むのはやめたほうがよいでしょう。
不快に感じるほどではないけど、あまりおいしくは感じないのでしたら、ジュース類や炭酸飲料などで割って飲むのがおすすめです。
ジュース類で割れば甘くて飲みやすくなりますし、炭酸飲料だと爽快感を感じるカクテルになります。
それでも飲むのがツライときは、料理に使ってしまいましょう。
ワインを使うと料理の味に深みが出ますので、洋食だけでなく和食にも隠し味として使えます。
その日に飲み切らなければということで、自宅でワインを開けることをためらう方がいらっしゃいますが、そのまま飲む以外にもワインの活用法はありますので、もっと気楽に自宅ワインを楽しみましょう。
まとめ
今回は、自宅でのワインの楽しみ方や選び方、ワインを買うときに気を付けることなどをお伝えしてまいりました。
今まで、ワインはお店で飲むほうがおいしいと思っていらしたかもしれませんが、自宅で飲むワインも良さそうだなと思っていただけたのではないでしょうか。
基本的にワインの飲み方は自由です。
人目があるところでは、ルール“のようなもの”に従わなければならない気がしますが、家では好きに飲んでいいのです。
お店ではできない飲み方、自宅だからこそできる味わい方で、ワインを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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