焼肉に合うワインの見つけ方!合わせるコツは焼肉の部位と味付け

焼肉と赤ワイン

「焼肉に合うワインなんてあるの?」

もしかしたら、この記事のタイトルを見てそう思われたかもしれません。たしかに、焼肉とワインは別の地域の料理と酒であり、少し前までは一緒に合わせることは考えられていなかったでしょう。

しかし、今では焼肉屋さんの多くでワインを扱っているくらい普通のことになってきています。そもそも、肉料理とワインの相性は良いはずです。ですから焼肉も、もっとワインと合わせて楽しんでよいのではないでしょうか。

ただし、肉料理だから赤ワインとは決めつけないでください。焼肉にも、様々な肉の種類・部位、味付けがあるからです。

今回の記事では、焼肉に合うワインということで、肉の種類・部位と味付け別に合うワインを探していきましょう。といいましても、焼肉屋さんのメニュー全般を対象とすると範囲が広すぎるので、今回は焼き物のみ、その中でも定番とされるものだけに絞って考えます。 もし、焼肉にワインを合わせてみようとお考えでしたら、最後までお読みください。

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焼肉とワインは好相性

焼肉は、日本人の多くに愛される人気の料理です。今や国民食と言ってもよいでしょう。

それなのに、焼肉とワインの相性について語られることはあまりなかったように思います。実際、街の焼肉屋さんでもワインを置いているお店はあまりありませんでした。

和食とワインの相性については、以前から多く語られ、また組み合わされて、良さも証明されています。今では、一流とされる和食のお店でワインを置いていないほうが珍しいくらいです。

このように置いてけぼりにされた感のある、焼肉とワインの相性ですが、実はピタリと合います。肉とワインなのですから、合わないはずがないのです。焼肉は脂の多い料理で、味もしっかりしていますから、口の中をさっぱりさせてくれる酸味や渋みを持ったワインがとても合うことは間違いありません。

きっとこれからは、焼肉に合うワインの話も盛り上がり、より楽しまれるようになることだと思います。しかも、焼肉に合うのは赤ワインだけではありません。他のワインと合わせる楽しみ方もあるとわかれば、より多くの人に浸透していくでしょう。

焼肉とワインを合わせるポイント

焼肉といっても、肉の種類・部位の違い、味付けの違いで、味の範囲は広いです。

したがって、肉の種類・部位と味付けに分けて、合うワインの傾向を探っていきましょう。

2.1.肉の色合いと脂肪量にワインを合わせる

肉

肉の色と、その肉に合うワインの色には相関関係があります。具体的にいうと、牛肉のような身の赤い肉には赤ワイン、鶏肉のような身の白い肉には白ワインが合いやすいということです。ですから、まずは肉の色を見て、合うワインの色の見当をつけてください。

次に、肉に含まれる脂の量です。

脂が多くなると口の中に脂っぽさが残ります。その脂っぽさを消してくれるのが、ワインの酸味と渋みです。

ですから脂の多い肉には、ワインの色を問わず酸味が多いものを選び、白ワインよりも赤ワインを合わせるようにするとよいでしょう。

味の濃さにワインを合わせる

味の濃さとは、タレがついているかどうか、そのタレがどのような味かということです。一般的には以下の順に濃くなっていきます。

塩→塩ダレ→醤油ダレ→味噌ダレ

塩だけ、もしくは塩とレモンで食べる場合が、最も味が薄い状態です。

次に、塩ダレ。塩だけのときよりも調味料の甘さなどが加わっていますので、少し濃くなっています。

続いて、一般的に焼肉のタレとして知られる醤油ダレです。複雑さが増し、濃厚な味になります。

そして、味噌ダレ。味噌のしっかりした旨味が加わり、濃厚な味が口いっぱいに広がります。

ワインもこの味付けに合わせて、重くしていくとよいでしょう。

軽いものから順に書くと以下のとおりです。

さっぱりめの白ワイン→しっかりめの白ワイン→ロゼワイン→軽めの赤ワイン→中くらいの赤ワイン→しっかりめの赤ワイン

先ほどの肉の種類・部位とこの味付けの濃さを考え合わせて、ワインを決めるとよいでしょう。

焼肉のメニュー別、おすすめワイン

前章で、焼肉に合うワインを探す手がかりとして、肉の種類・部位と味付けとに分けて見てきました。ここでは、メニュー別に合うワインを紹介します。1つの肉の種類に対して、代表的な味付けを2種類選びました。それぞれにおすすめのワインが異なりますので、ご確認ください。

牛カルビ

焼肉といえばこの牛カルビというくらい定番の部位です。あばら骨周辺の肉で、サシが入りやすく、脂の甘さを感じる濃厚な味です。醤油ダレと塩ダレで食べる場合、それぞれに合うワインを紹介します。

醤油ダレ

しっかりめの赤ワイン

脂分の多い肉に醤油ダレの複雑な味が絡まっていますので、口の中は濃厚な旨味でいっぱいになります。こんなときは、酸味も渋みもしっかりある赤ワインがピッタリです。そうはいっても、パワフル過ぎる赤ワインでは肉のほうが負けてしまいます。ほどほどの重さの赤ワインにしておくのがよいでしょう。

塩ダレ

軽めの赤ワイン

塩ダレは醤油ダレに比べるとシンプルな味わいです。ですから、脂が多くてしっかりした味わいのカルビといえども、あまり重い赤ワインには勝てません。このようなときには、酸味はしっかりしていても、ボリューム感はひかえめの赤ワインにしておくのがおすすめです。

肩ロース

こちらも定番の部位の一つ、肩ロースです。カルビと比べると脂肪が少なめな分、きめ細かい肉質で味も濃く、肉本来の味を楽しめます。こちらも、醤油ダレと塩ダレで食べるときを想定して、合うワインを紹介します。

醤油ダレ

中くらいの赤ワイン

肉本来の味わいと醤油ダレの旨味が混じり合ったおいしさは、赤ワインと合わせるのが最高です。その中でも、酸味と渋みがほどほどにしっかりしている赤ワインが合いやすいです。ただし、ワインが濃すぎるとワインが、ワインが軽いと肉が勝ってしまいますので、標準的な赤ワインを選ぶとよいでしょう。

塩ダレ

ロゼワイン

赤身でしっかりした旨味がある肉でも、塩ダレで食べるとなると繊細な味に感じられます。そうなると、ワインがしっかりし過ぎでは、せっかくのお肉の味が楽しめません。ということで、ここではロゼワインをおすすめします。赤い果実のニュアンスを持ちながらも、重すぎない口当たりのロゼワインが、肉の味を引き立ててくれるでしょう。

タン

他の肉にはない独特の食感と味を持っているのがタン。焼肉にタンは欠かせないという人も多いようです。ただ、穏やかな味をしているために、味が濃い醤油ダレで食べられることはほとんどありません。レモンと塩で食べる場合とネギ塩で食べる場合に分けて紹介します。

レモン塩

さっぱりめの白ワイン

タン自体が比較的さっぱりした味のうえ、味付けも塩とレモンであれば、ワインもさっぱりしたものが合います。しかも、赤ワインではなく白ワインがおすすめです。肉料理には赤ワインがセオリーですが、タン塩には赤身肉のようなニュアンスがほぼないので、白ワインが一番。軽やかな味の組み合わせを楽しんでください。

ネギ塩

しっかりめの白ワイン

同じ塩味のタンでも、ネギ塩の場合はネギの香りと塩ダレの味が加わりますので、レモン塩のときとはワインを変えたほうがよいでしょう。同じく白ワインなのですが、しっかりしたもののほうが合います。さらに、ハーブ系の香りがするものであればベストです。

牛ハラミ

横隔膜の筋肉がハラミです。内臓肉に分類されるようですが、食感も味わいも赤身肉に近く、ほどよい脂肪分もあり、濃厚な味わいです。どちらも濃いめの味付けである醤油ダレと味噌ダレで食べる際に合うワインを紹介します。

醤油ダレ

中くらいの赤ワイン

しっかりした旨味を持ったハラミと醤油やにんにくなどの濃い味わいを持ったタレの組み合わせは、やはり赤ワインが欲しくなります。酸味と渋みで口の中をリセットすることで、また次の肉も進みます。ただし、あまり重い赤ワインだと肉の味が消されてしまいますので、ミディアムボディくらいがちょうどよいでしょう。

味噌ダレ

しっかりめの赤ワイン

ハラミの濃い旨味に芳醇な味噌ダレが合わさった味わいであれば、ワインも濃くなければバランスがとれません。赤ワインの中でも、重いものを選ぶようにしてください。酸味も渋みもしっかりしていて、さらにやや甘みを感じるくらいのものがちょうどよいようです。

豚トロ

焼肉の新定番といっていいのがこの豚トロ。豚の首の部分の肉です。サシがしっかり入っていて、マグロのトロに似ているからこう呼ばれています。確かに、脂は多いのですが、豚肉だということもあり、食べると意外とあっさりしています。こちらも醤油ダレと塩ダレで食べる場合、それぞれに合うワインを紹介します。

醤油ダレ

ロゼワイン

脂が多いとはいえ、意外とさっぱりしているのがこの豚トロ。しっかりした味の醤油ダレで食べても、合うワインはそこまで重くないほうがよいでしょう。そこでおすすめなのが、ロゼワイン。酸味がしっかりしていれば、どのようなロゼワインでもよいのですが、できればより色が濃い、赤ワインに近いものにしてください。

塩ダレ

しっかりめの白ワイン

白っぽい色をした豚トロを塩ダレで食べるのですから、白ワインがよいでしょう。ただし、タイプとしてはしっかりしたものがおすすめです。脂の甘みと豚肉の旨味がありますので、さっぱり系のものだと少し物足りないはず。少し樽の香りがする白ワインも、合わせやすいでしょう。

肉の種類味付け合うワイン
牛カルビ醤油ダレしっかりめの赤ワイン
塩ダレ軽めの赤ワイン
肩ロース醤油ダレ中くらいの赤ワイン
塩ダレロゼワイン
タンレモン塩さっぱりめの白ワイン
ねぎ塩しっかりめの白ワイン
牛ハラミ醤油ダレ中くらいの赤ワイン
味噌ダレしっかりめの赤ワイン
豚トロ醤油ダレロゼワイン
塩ダレしっかりめの白ワイン

まとめ

焼肉に合うワインといっても、赤ワインだけでなく、白ワインやロゼワインと様々です。西洋料理で食材と料理法で合うワインが変わったように、焼肉でも肉の種類・部位と味付けで合うワインが変わります。

今後ますます、焼肉にワインを合わせて楽しむ文化が広がっていくでしょう。おいしい料理とワインの組み合わせを堪能する機会が増えることは、ワイン好きには願ってもないことです。 そんな場面でこの記事が、焼肉に合うワイン選びの助けになれば幸いです。

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